【1.今週の視点】
5月消費者物価指数3.7%上昇/3カ月連続上昇、6カ月連続3%以上
●物価動向
総務省が20日に発表した5月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数、コアCPI)は111.4となり、前年同月比3.7%上昇した。上昇幅は3カ月連続で拡大し、2023年1月(4.2%)以来2年4カ月ぶりの高い上昇率となった。物価上昇率は前月4月比で0.2ポイント拡大し、6カ月連続で3%以上となる。特に、大幅な価格上昇が目立つコメ類は前年同月比で101.7%上昇し、比較可能な1971年1月以降で最大の上昇率となった。
住宅市場は、大手中堅住宅メーカー15社全体で直近5月受注が棟数ベースで前年同月比▲2.8%、先行指標の集客が同▲15%となった。主力の戸建請負は、住宅価格の高騰(高止まり)、物価高、実質賃金低下、景気の先行き不安に加え、アメリカによるイラン核施設攻撃など不安材料が山積している。エネルギー価格などさらなる物価上昇による住宅計画者のマインド低下が懸念される。
■全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数)の伸び率推移
資料)総務省統計局「消費者物価指数」
【2.顧客情報】
2024年度・住宅メーカーの戸建請負に見る顧客特性
~【新築比率】過去最高75.7%、【平均請負金額】過去最高4.873万円
【2.受注情報】
5月受注・集客
~【受注】15社▲2.8、大手10社▲0.5、中堅5社▲9.5%、【集客】▲15%
■過去の『週刊住宅産業エクスプレス』
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