【1.今週の視点】
10月街角景気/【現状判断】【先行き判断】とも2カ月連続改善
●景気動向
内閣府が9日発表した10月の景気ウォッチャー調査(街角景気)で景気の現状判断DIが55.5となり、前月比13.4p上昇し、2カ月連続で改善した。上昇幅は20年6月(23.0p上昇)以来の大きさ。
家計・企業・雇用関連とも前月比で大幅に上昇した。緊急事態宣言の解除を受けて全国的に景況感が上向いた。
一方、2~3カ月先の景気の先行きに対する判断は57.5、前月比0.9p上昇し、2カ月連続で改善した。内閣府では、「景気は、新型コロナウイルス感染症の影響は残るものの、緩やかに持ち直している。
先行きについては、コスト上昇等や内外の感染症の動向を懸念しつつも、ワクチン接種の進展等によって持ち直しが続くとみている。」としている。
住宅市場は、大手・中堅13社の10月受注が▲4.4%、集客が▲7%となった。
集客は若干持ち直しの兆しだが、受注は駆け込みの反動や先延ばし・様子見もあり弱含みといえる。
景況感の上向きはプラス材料だが先行きは決して楽観できない。
●2021年10月受注棟数伸率
★全体13社計…▲4.4%、前月比0.5p低下、2カ月連続減
★大手10社計…▲4.2%、前月比1.7p上昇、3カ月連続減
★中堅 3社計…▲15.7%、前月比23.4p低下、12カ月ぶり減
■街角景気(現状判断・先行き判断)の推移
資料)内閣府「景気ウォッチャー調査」
【2.10月受注速報】主要13社計▲4.4%、2カ月連続減
~【受注】駆け込み反動、先延ばし・様子見で弱含み/【集客】緊急事態宣言解除で持ち直しの兆し
※掲載企業
積水ハウス、大和ハウス、積水化学工業、ミサワホーム、三井ホーム、住友林業、旭化成ホームズ、トヨタホーム、一条工務店etc…
■過去の『週刊住宅産業エクスプレス』
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