資材価格高騰はコロナ禍最大の試練か


 

ウッドショックはインフレ圧力の序章に過ぎない

世界中がコロナに振り回されて、もう2 年が経とうとしている。
住宅に関心が高まったことで、住宅は比較的マイナス影響は少ない業界であるが、ここへ来て日に日に増しているインフレ圧力は、コロナ禍最大の試練と言っても良いだろう。
世界で起こる事象はつながり、これほどまでに様々なところで影響を及ぼしてくることになるとは思わなかった。 

オンラインにも慣れて、住宅業界は見た目上は正常化に向かっているが、利益面ではこれからも外的ショックが押し寄せてくる可能性が否定できない。 

ウッドショックはインフレ圧力の序章に過ぎず、今、価格が上がっていないものはないのではないか。
木材の価格の上がり方は多少落ち着いてきているようにも見えるが、コンテナ輸送運賃は高止まり、円安基調となっている今、輸入木材価格はまだ上昇基調だ。
一部日本向け出荷材の値が下がったようにも見られたが、木材卸売物価指数は上昇を緩めていない。
まだ上がっていく可能性はあるだろう。 
 

原価上昇・モノ不足で迫られる値上げ

原材料では、EV 等の生産にも使われるアルミ、銅の価格が上がっていて、これも住宅部資材への影響は大きい。
サッシ、太陽光パネルといったところにも使われており、中国で多く生産されている太陽光パネルは、電力不足の問題もあって今年の夏以降、価格が急上昇している。
 
これだけ多くの部資材が上がれば、住宅会社は我慢の限界とも言え、収益率の低いところは値上げしないと赤字に転落することになる。
しかもまだ原価上昇が止まったわけではなく、今後も部資材価格がどれだけ上がって何処で止まるのかは分からない。
値上げが避けられない時期に差し掛かっている。 

モノの不足も突然起こる。
昨日まであったものが急になくなるということで、合板が足りないとか、トイレが入らないとか、今は給湯器が最も手に入りにくい設備かもしれない。
おそらく半導体を使うものは、今後再び逼迫してくる可能性があり、ある程度在庫をストックしておくことも必要であろう。 
住宅需要は強く、まだ消費者の購買意欲は持続すると見られる。
「適正価格」であれば、原価上昇に見合った値上げは出来るはずだ。

ただ価格を上げてもまた何かしらの原価が上がってくるという追いかけっこのような、価格に関する攻防は2022年も続くと見られ、難しい舵取りを迫られるだろう。
資材価格の高騰とどう向き合っていくかが、来年の最重要テーマになるかもしれない。 (関)
 
■住宅原価上昇の波が押し寄せる~モノ不足とインフレ圧力・資材価格高騰
住宅原価上昇の波が押し寄せる~モノ不足とインフレ圧力・資材価格高騰
 

もっと月刊TACTの記事を読む

※無料試読のお申込みはこちら

 

こちらもいかがですか?