消費税10%時代はストックが主役


 
本号が発刊される10月1日、消費税が10%に上がる。住宅業界としてはいよいよ新たな業者選別、淘汰の始まりとも言える時代に突入していく。

新築住宅着工は90万戸以上キープ

新築住宅着工は今のところ、90万戸以上をキープしており、今年度まではそのレベルを維持できるだろう。但しおそらくこの先90万戸を上回って推移することは難しくなる。

まず今年度90万戸を超えたとして、これは増税を意識した層が動いた可能性が高く、かなり需要を刈り取ったと見られる。
 

2020年度は80万戸台前半の可能性

2020年度にはその反動減がやって来るだろう。10月からの消費税増税で冷え込む消費者心理、更に住宅取得支援制度の終了、既存ストックへのニーズシフト、そして毎年進む若年人口の減少で、90万戸は割れるだろう。

8%増税時も前と後で、10万戸程度落ち込んだ。前回の増税後には、相続税改正や低金利の下、賃貸住宅が下支えをしたが、今の状況はプラス要素に乏しく、貸家の減少が続けば、来年度80万戸台前半まで落ち込む可能性も十分にある。
 

令和はストックを活かすことが優先される

時代も令和に移り、これからはストックを活かすことが優先されるようになるだろう。もちろん新築には良い点が多々あり、ニーズが急激に減るということはないと思うが、一進一退を繰り返しながら中長期的には新築は減り続けると見られる。

それが平成の30年間で辿って来た住宅業界の道であり、今後は更に若年人口が減っていく。建てる潜在需要の絶対数がどんどん減っていくのが、令和の時代である。
 

健全なストック市場

ストックが主役になれば、リフォーム市場は拡大できるかというと、それもまた違う。新築のように減り続けるということはないと思われるが、もう少し既存住宅の流通の仕組みが整備されないと、健全なストック市場は構築されない。

マンションは一定の既存市場の存在価値が築かれてきたが、戸建はまだ大手のスムストックも普及に勢いがない。
 

ストック主役の時代

2020年にも国交省は既存住宅の売買データ公表に踏み切る計画だ。既存流通を押さえないと、住宅需要の実態を捉えきれないためだという。

そして個人間売買においては消費税が掛からないという点はストックシフトを後押しする可能性がある。将来消費税が10%以上に上がって行けば、既存住宅を選択するニーズはより高まるだろう。これから徐々にストック主役の時代に移るはずだ。(関)
 
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