東京五輪とワクチン接種


 

住宅業界への五輪効果

ワクチン接種により世の中を正常化へ向かわせる一歩を踏み出しつつ、コロナ禍での東京五輪がいよいよ始まる。
感染リバウンド状況下で、結局無観客開催をしなければならないという、当初の想定とは大きく異なる寂しい五輪となる。 

住宅業界にとっての五輪効果は開催前にあり、実際の開催有無の直接的な影響はあまりない。
東京を始めとした不動産価格の上昇、建設業の需要増による建築費高騰等、価格面では何等かの影響を及ぼした。
インバウンドも2019年までは順調に増え、コロナ収束後には回復に進むと見られる。
マイナス影響があったのは選手村マンションであるが、これも水素等のエネルギーインフラ整備等、次世代の街づくりを示すものとして、成果はあったであろう。 

中途半端な五輪開催ながら、始まれば画面越しであるにしろ、それなりに盛り上がるはずで、日本選手の活躍が相次げば、景気にプラスに働くことも期待できる。
逆に熱狂の後の五輪ロスのような喪失感や景気反動減は少なくなるだろう。
いずれにしても、未体験の静かな五輪を前向きに捉えるしかない。 
 

職域接種で社会貢献

五輪開催までにもう少し集団免疫を付けておきたいところだが、ワクチン職域接種は一定の効果を生んだだろう。
その進捗を背景に、6月の消費者態度指数では、3. 3 ポイント上昇と3ヶ月ぶりに改善した。
住宅業界でも大手の職域接種が進む中、アキュラホームの職域接種が話題を呼んだ。

グループ従業員1,400名だけでなく、協力業者や取引業者、その家族というところまで接種の範囲を広げて対象を13,000名まで拡大。
企業イメージや好感度も高まり、万一感染者が出た場合の事業停滞等のリスク回避としても有益な社会活動である。 

打ち手としての救世主となったのが、アキュラホームのオーナー、社員の友人知人を合わせた延べ145名の医療従事者である。
この協力を得て、1日に最大1,280 名の接種体制を整えた。
事前の案内、受付から書類確認、当日も接種案内から接種後の待機案内に至るまでの運営は全て社員によって進められた。
入念な準備によりスムーズに運営され、早期に1回目の接種が東阪6,500名に施された。 

コロナがなければ、五輪の訪日外国人に木のストローを1,000万本無料配布する予定だったが、今回ワクチン接種で社会貢献を果たした。
社員を含めて、そのマンパワーの使い方は企業の見本でもあり、ESG経営の時代に合致した活動である。 (関)

 
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