今、社員を大事にできるかどうかが、アフターコロナでの受注を左右する


 

展示場は営業を続行

4月16日に新型コロナウィルス拡大に伴う、全国を対象とした緊急事態宣言が発令され、更に住宅販売での苦境が広がった格好である。
展示場集客に関しては、モデルを開けるかどうかは出展社判断としている運営会社が少なくない中、エリアの温度差は激しく、地方ではまだ普通に営業を行い、商談も満席状態が続いているというビルダーもある。対してハウスメーカーは、大和や旭化成などは全モデルを閉鎖。

一方で具体的な社名は避けるものの、特に事務所とモデルを兼用している企業は、少しでもチャンス創出をと、今もモデル集客を止めていないケースもある。とはいえ、無限に受け入れる訳ではなく、モデル玄関にQRコード付きの案内を貼り、予約見学に切り替えるなど、4月中旬時点では対応はいろいろである。
 

出勤は一部リモートワークに

出勤体制については、ヒトとの接触7割削減を前提として、一部を在宅勤務としつつも、少しでも業務を進めるべく、定休日にも3割の出勤を要請する現場も少なくない。

確かに業績確保は事業継続のためには重要なテーマではある。しかし、それを担わされている現場社員の中には、少なからず不満を抱いているケースも聞こえてくる。
 

社内の不安がアフターコロナに影響

そこで、今、少し立ち止まって考えて欲しいのは、目先の今月受注よりは、社員の気持ちである。このコロナに対する会社の姿勢を、社員及びその家族はしっかり見ている。受注活動を止める訳に行かず、全員出勤停止などは出来ないと考える上席者もいるのも分かる。

しかし、その言動が会社に対する不安感や不信感に繋がる可能性があり、アフターコロナ時点での社員の馬力に大きく影響するかもしれない。
 

受注減への対応策を

それでも、どうしても今月の受注が確保したくて、社員の力を合わせようと言うなら、今月来月限定で、社員や社員親族&友人の受注に関しては特別割引インナーキャンペーンを実施するなどの方法もあろう。

瞬間風速なら前年の半分くらいの受注は確保できるかもしれない。もちろん上席者がどうしても今月受注が落とせないと言うなら、まずは自らの自宅の建替契約を結ぶくらいの男気は見せて欲しい。
そのくらい雲の上から評論しているだけの管理職と感じさせないことが重要ではなかろうか。(清水

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この記事の著者

清水 直人

住友林業(株)での8年間の営業現場経験の後、2001年3月に住宅産業研究所へ入社。現場営業マンや各地のメーカー・ビルダーへの直接取材を行い、時代にあった住宅販売戦術を分析。それらの分析情報をもとに研修・講演業務を実施している。
一方で月刊TACTなどへの執筆活動も実施。最近はアパート市場の販売分析にも注力し、専業会社他でも研修を行っている。