再編相次ぐ、グループ力が求められる時代

 消費増税等の多くの変化が訪れるであろう市場の動向に備え、グループの再編が相次いでいる。意思決定の迅速化、グループ全体で競争力を高めていくということがその目的であるが、住宅業界はグループ化やM&Aといった動きがまだおとなしい方だったのかもしれない。最近目立っているのは、親会社による連結会社の完全子会社化である。
 昨年10月、パナソニックは旧パナホームを完全子会社化して、パナホームは上場廃止、今年4月からはパナホームの社名もパナソニックホームズに改められた。印象としてはブランド力が高まったような感じもある。
 6月にはヤマダ電機がエスバイエルの完全子会社化を発表。やはり上場は廃止され、ヤマダ電機の住宅関連事業が強化されていく狙いがより明確になった。その少し前にはリフォームのナカヤマを完全吸収し、エディオンのリフォームを立ち上げた社長が就任。新築とリフォームが一体となって、住宅関連を大きな柱に育て上げていく。
 両社とも親会社は巨大企業であり、住宅事業のグループ内での重要さを増していくという方向性が見て取れる。
 8月に入って、三井不動産による三井ホームの完全子会社化が発表された。次はこういう動きであろうと思われたが、三井グループもいよいよ不動産が完全な親となって住宅事業を強化する。
 グループ再編という点では、分譲最大手の飯田グループも6社による巨大グループの誕生となり、存在感を増した。これからの激動期には個々の力をまとめ上げ、グループ力を活かした戦い方が必要になってきている。
 新たなM&Aも頻発する。オープンハウスはグループも合せると5,000棟というレベルに拡大してきているが、そのオープンハウスがまた新たなM&Aにより、巨大グループ化に拍車をかけた。首都圏を中心に建売分譲を手掛けるホーク・ワンの完全子会社化である。年間1,700棟規模、年商は600億円を超える。エリア的には23区内からやや郊外に掛けてが強く、郊外戦略で力を発揮しそうだ。
 M&Aや経営統合が必ずうまく行くということはないが、現状の住宅会社の動きを見ていると、比較的うまくタッグを組んで共に拡大させている事例が多いように思える。ヒノキヤグループ、オープンハウス、ケイアイスターといった今好調のビルダーの傘下に入るビルダーは再成長させている事例が多い。グループ化の波が加速しそうである。(関)

 

 

もっと『月刊TACT』の記事を
読みたい方は こちら