新しいリフォーム業界のマーケットリーダー

リフォーム会社の役割は「ストック活用」へ

 リフォームを取り巻く業界構造が大きく変化している。裾野の広い業界であり、多くのプレイヤーが参入し、適度な競争によって世間のリフォームへの関心が高まって、需要が拡大しているようにも見える。ハウスメーカーはリフォーム事業をストックビジネスの柱に据えているところが多いが、住まいの資産価値を維持するためのメンテナンスと、暮らしをアップグレードするリノベーションの両輪で、事業成長を目指す方向性に舵を切っている。ストックをアップサイクルして、将来に亘って活用していくための提案こそがリフォーム会社の使命であるという認識が、業態を変化させてきているとも言える。
 

異業種連携が切り開く新たな成長モデル

 先日、家電量販店大手のヤマダホールディングスとエディオンの経営統合計画が発表された。両社の見据える方向性は「暮らしまるごと」を供給していくということ。家電は1つの販売セグメントであり、家具インテリア、住宅設備、そしてリフォームや新築住宅も全て売っていこうという狙いがある。
 ヤマダHDはM&Aによって多くの住宅会社を傘下に入れ、新築住宅事業で既に大きな存在感を示している。リフォームでも2017年に専業系のナカヤマを買収しているが、今回エディオンと一緒になった場合、ヤマダ+エディオン連合のリフォーム売上高は業界第3位のポジションに立つことになる。従前からリフォームの潜在的な需要を掘り起こしてきた家電量販店が、設備交換プレイヤーとしての地位をますます高めることになるだろう。
 業界の壁を超えたM&Aは、その市場構造に変化をもたらしつつある。昨今目立つのはホームセンターによるリフォーム会社のM&Aだ。アークランズがフレッシュハウス、DCMホールディングスがホームテックをグループに加え、設備交換から大型リノベまで幅広く手掛けるリフォーム企業へと進化する。
 

ハウスメーカーのM&A戦略

 ハウスメーカーのM&Aも、国内住宅会社やリフォーム会社に広がっている。大和ハウスは木造リフォームを強化。専業リフォーム大手のナサホーム、ウッドリフォーム(旧東急Re・デザインの事業)をグループに加え、大和ハウスリフォームの子会社としてシナジーを生む。積水化学のM&A戦略も目立つ。24年11月に北海道のリフォーム会社、クレアストを傘下に入れたほか、今年6月末には茨城のノーブルホームグループのM&Aが発表された。新築の巨大ビルダーであり、リフォームにおいてもシナジーが生まれるはずで、セキスイファミエスの一般市場開拓が一歩進むことになろう。強みを持ち寄るグループ経営が、事業拡大の主流になりつつある。
 

■リフォーム業界にもM&Aの波、小売企業の大型化で新しい業界構造へ
リフォーム業界にもM&Aの波、小売企業の大型化で新しい業界構造へ
 

もっとTACTリフォームの記事を読む

※無料試読のお申込みはこちら

 

by .