脱炭素で加速するストック社会シフト


 

時代の追い風吹くストック市場

コロナ、インフレ、ウクライナ危機と、世の中があらゆる方面で不安定化しているが、向かうべきゴールとして、脱炭素社会の実現という点は揺るがないだろう。
今後半世紀に亘って継続的に取り組んでいくべき地球全体の課題である。
その脱炭素貢献の一つには、優良なストックを有効に活用することが挙げられ、ストック型市場へのシフトは今の時代にマッチする。
 
 

資材不足・コスト高のリスク軽減

第一に、ストック活用は効率的な経済活動であり、ウッドショックや部資材不足、原価高騰への備えにもつながる。
新築の建築で木材は適正に有効に活用していきながら、良質な住宅ストックを残し、流通を促進する。
大手ハウスメーカーのスムストックや安心R住宅は、優良住宅のストックを適正な資産価値で流通させるとともに、資材価格高騰の影響を新築に比べると抑えられる効果も見込める。
 
■ 脱炭素社会でストックシフトが加速
脱炭素社会でストックシフトが加速
 

使えるものを残し省資源・少廃棄物

第二は、省資源で廃棄物が少ないことによる脱炭素貢献である。
基礎や骨組みなどを廃棄せずに再活用する全面改修は、既存の住宅を解体して建て替えることに比べて、資源投入量が少ないため省資源であり、省CO2になると推測される。
そこで住友不動産は、東京大学・武蔵野大学と3者共同で、基礎や躯体を再活用した木造住宅のスケルトン改修(全面改修)によるCO2排出量削減効果の検証など、既存住宅の改修における環境評価手法の確立に向けた共同研究を、2021年12月より開始。
定量化によって削減効果の見える化や建替え等との比較検討が可能となれば、有意義な研究となるだろう。

 

ストック断熱化で脱炭素に貢献

第三は、断熱性能の低いストックこそが、CO2排出を増やしていると言え、ストックの断熱化が進めば脱炭素貢献は大きい。
こどもみらい住宅支援事業等、補助金活用も含めて、一歩ずつでも脱炭素貢献となるリフォームを強化したい。
住不も高断熱リフォーム仕様を積極化し、積水ハウスもリビング等の家の一部を断熱化して、快適な空間をつくる「いどころ暖熱」強化で、年間1,200戸規模をこなす。

リフォーム需要はコロナ禍で顕在化し、住宅リフォームの受注高は増税前水準まで回復して来た。
リベンジ消費だけでなく、脱炭素シフト、暮らし見直しの中で、本格的に日本もストック社会にシフトする機運が高まっている。 (関)
 
■ 住宅リフォーム受注高は底を打って回復
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