週刊住宅産業エクスプレス―vol.1034

【1今週の視点】

7-9月企業景況感/大企業プラス回復も中小企業苦戦続く

●企業景況感

財務省と内閣府が11日発表した7-9月期の「法人企業景気予測調査」によると、大企業全産業の景況判断指数(自社の現在の景況が前期と比べて「上昇」と回答した企業の割合から「下降」と回答した割合を引いた値)はプラス2.0となり、1年ぶりにプラスに回復した。

前回調査(4-6月期)では、リーマン・ショック後の09年1-3月以来の低水準となる▲47.6だったが、急速に改善した。
但し、中小企業は苦戦が続いており▲25.8となる。過去最低だった前回4-6月期の▲61.1から改善しているが、依然として厳しい状況が続いている。

住宅市場は、大手・中堅15社の8月受注が棟数ベースで前年同月比7.0%増、17カ月ぶり増となった。8月時点では新型コロナの影響も落ち着きつつあり、前年のハードルは低いが先行指標の集客と共に回復傾向にある。
決して楽観できないが、中身の濃い住宅計画者が確実に動いている。アイデアと工夫で住宅計画者の背中を後押し、一件でも多くに受注に結び付けたい。

■大企業全産業の景況判断指数の推移(財務省・内閣府「法人企業景気予測調査」)
■大企業全産業の景況判断指数の推移(財務省・内閣府「法人企業景気予測調査」)

資料)時事通信社

 

【2.防災情報】2019年度『制震システム』『免震システム』の採用状況

~【制震】採用率は全社横ばい推移/【免震】メーカー全体で年間10棟程度
 

【3.8月受注最終集計】大手・中堅15社計7.0%増、17カ月ぶり増

~大手10社5.3%増、中堅5社19.5%増
 

【4.受注情報】2020年7-9月・10-12月受注予想(アンケート調査より)

~単純平均で7-9月±0~▲1%、10-12月▲3%

 
※掲載企業
積水ハウス、大和ハウス、積水化学工業、ミサワホーム、三井ホーム、住友林業、旭化成ホームズ、トヨタホーム、一条工務店etc…  
 

■過去の『週刊住宅産業エクスプレス』

  • 週刊住宅産業エクスプレス―vol.1265 (7/7/2025) - 【1.今週の視点】 5月新設住宅着工戸数▲34.4%、2カ月連続減/持家▲30.9%、貸家▲30.5% ●住宅着工 国交省の建築着工統計によると5月の新設住宅着工戸数は43,237戸、前年同月比▲34.4%(前年5月▲5…続きを読む
  • 週刊住宅産業エクスプレス―vol.1264 (6/30/2025) - 【1.今週の視点】 5月全国百貨店売上高▲7.0%、4カ月連続減/インバウンド(免税売上)▲40.8% ●個人消費 日本百貨店協会が24日発表した5月の全国百貨店売上高は、前年同月比▲7.0%、4カ月連続減となった。同協…続きを読む
  • 週刊住宅産業エクスプレス―vol.1263 (6/24/2025) - 【1.今週の視点】 5月消費者物価指数3.7%上昇/3カ月連続上昇、6カ月連続3%以上 ●物価動向 総務省が20日に発表した5月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数、コアCPI)は111.4となり、前年同月比3.…続きを読む

 

by .