新勢力も登場、FC・VCの最新動向

ビルダー・工務店に対し、建材、構法、商品パッケージ、営業ノウハウや経営ノウハウを供給するFC・VCは、老舗の大きな組織から工務店同士の勉強会・研究会のような小さな組織まで様々です。新しいFC・VCも次々と誕生しています。
これらのFC・VCに加盟して、事業規模の拡大や商品ラインナップの拡充を図るビルダーや工務店、あるいは住宅事業に新規参入するリフォーム業者や不動産業者にとって、その選択肢は広がっています。

FC各社を年間棟数規模で比較すると、アイフルホームが3000棟超で頭一つ抜け、クレバリーホーム、ユニバーサルホーム、ロイヤルハウスが1000~2000棟クラス、セルコホームやBESSが1000棟内外の規模です。加盟店1社当たりの棟数でもアイフルホームが一歩リードしていますが、それを上回るのがログハウスを中心に他社とは異なるコンセプトの商品を揃えるBESSです。全体的には1社当たり年間平均10~20棟というFCが多いようです。

FC事業開始からまだ10年程度で加盟店数・社数を伸ばしているのが、R+ハウス、ライフレーベル、オーガニックハウスです。オーガニックハウスはF.L.ライトのデザインを踏襲した高級住宅で、新たな客層を獲得している加盟店が多いです。
R+ハウス、ライフレーベルは規模の小さい工務店の加盟が多いため、1社当たりの平均棟数は10棟を下回っていますが、加盟店各社の棟数が今後伸びれば、大手FCに匹敵する勢力になりそうです。
VCはアキュラホームのジャーブネットが6000棟超でダントツ。テクノストラクチャーが400社で3650棟、SE構法が500社で1630棟と、構法提供型VCの2大勢力です。
今後、各FC・VC本部への取材を進め、今年9月頃には一冊の資料にまとめようと思っています。発刊日や詳細が決まり次第、ご案内いたします。(布施)

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この記事の著者

布施 哲朗

2007年8月に住宅産業研究所へ入社。TACT編集部、マーケティング部を経て、2011年12月にTACTデスク、2018年11月にTACT編集長に就任。
同誌では、ビルダーを中心に全国各地の住宅会社へ直接取材を行い、最先端の商品戦略・営業戦略の情報を収集し記事を執筆、他媒体への記事提供も行う。一方で、建売住宅、リフォーム、海外市場など、多分野の調査資料を作成する他、受託調査、講演、セミナーも行っている。

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