原油高・法改正を乗り越えて補助金有効活用を

資源高と制度変化が需要構造に影響

 イラン情勢の影響で先行きが見通せない状況が続く。原油高、それに伴うインフレは日本経済にあらゆる影響が及んでくるが、資源高によるエネルギー価格のインフレは、省エネリフォームのニーズを高める可能性もある。2023~25年の3年間に手厚いリフォーム補助金が続いたことは、一定の市場拡大効果はあったと思われる。しかし、断熱改修の訴求力は少しずつ弱くなっており、2025年もリフォーム補助金は予算枠まで到達しないままで終わった。特に子育てグリーン住宅は要件変更もあり、予算枠に対する申請割合は44%に留まった。今年も補助金は継続されるが、みらいエコ住宅は平成11年(1999年)以降の築年数の新しい建物には適用されず、性能向上のレベルによって補助金額が変わって来るため、その判断が難しくなるだろう。混乱する可能性もありそうだ。
 

4号特例縮小で施工実務に制約

 4号特例縮小の法改正は、リフォーム業界には足枷になったところもあり(特集Ⅲ参照)、施主にとっては申請費用の負担増や審査長期化による工期の延長、リフォーム業者にとっても業務負担増になっている。そこで主要構造部の改修が過半となる大型工事に対して、確認申請が必要ない範囲の工事に留める方向に動いたことで、住友不動産ハウジングの新築そっくりさん事業では法改正後の確認申請が必要となる大型リフォームが激減したという。対応策としては、主要構造部材である屋根・壁などは、カバー工法がある。確認申請不要となる壊さないリフォームを提供することで、負担軽減にはつながるだろう。
 
■補助金のハードルと法改正の壁
2025年のリフォーム・ストック業界10大トピック
 

逆風下でも市場は拡大基調を維持

 一部ではリフォームがやりにくくなった2025年も、振り返れば市場は堅調だった。国交省が発表しているリフォーム・リニューアル調査でも、25年度のⅡQ~ⅢQ(7~12月)の受注は、住宅、非住宅共に前年を大きく上回って推移。住宅のリフォーム受注額は25年度ⅡQが1.34兆円で前年同期比32.5%増、ⅢQが1.22兆円で21.9%増と大きく伸ばしている。この半年間での受注額は2.5兆円を超える。リフォーム需要自体は安定的に動いており、市場は拡大したと言えそうだ。
 補助金の活用、法改正により確認申請が必要な大型工事も難易度が上がっている。リフォーム市場拡大にとって、一つの壁とも言えるが、それでも暮らしを改善したいという需要は広く存在しており、26年度も市場拡大へ向けてリフォームの有効性を訴求したい。
 
■2025年度リフォーム受注額は大幅増
2025年のリフォーム・ストック業界10大トピック
 

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