戸建請負受注は苦戦続くが【富裕層】需要は底堅い

大手メーカー10社の2016年3月受注は全体棟数伸率で前年同月比▲2%、3カ月ぶり減となりました。消費税8%の影響を除く13年3月比では86%水準となり、2月の88%水準から2ポイントの低下となります。全体傾向をみると、相変わらず主力の【戸建請負】は苦戦するところが目立ち、好調【アパート】、堅調【分譲】の足を引っ張っています。

初の“マイナス金利”政策による住宅ローンの金利低下で、住宅ローン利用者や融資利用の集合は動きが活発化してますが、株価下落や景気先行き不安、消費税10%の迷走などもあり、主力の戸建請負は相変わらず様子見・長期化が目立ちます。そもそもマイナス金利は景気低迷、市況低迷下の副産物です。このような厳しい市場環境下で、消費税10%の先送りも濃厚になりつつあり、住宅計画者の様子見・長期化がしばらく続きそうです。

一方、経済的に余裕のある【富裕層】は景気変動の影響が比較的小さく、戸建請負市場においても比較的堅調な動きが見られます。富裕層は市場ボリュームが小さいものの、今後攻略を強化すべき有力ターゲットといえるでしょう。

そこで、JSKから最新の調査資料のご案内です。
4月25日に、調査資料「注文住宅【富裕層】攻略2016」を発刊しました。

 今回の調査資料は、

  • <第一部>住宅メーカーの富裕層への取り組みと受注実態
  • <第二部>富裕層と一般層の住宅契約行動比較(住宅契約者アンケート調査より)

の二部構成となっています。今後の富裕層攻略のための戦略・戦術の見直し、より効果的な商談の進め方、競合対策などにご活用いただければ幸いです。
 ※調査資料の詳細につきましては弊社HPをご覧ください。

 さて、GW期間の真っ只中です。5月26・27日にはG7伊勢志摩サミットが開催され、その前後には懸案の消費税10%を予定通り実施するのか先送りするのか正式な発表がありそうです。今年のGWは、「消費税10%がハッキリしないため積極的に仕掛けづらい」というところも少なくありませんが、まずは中長期管理客の誘致、モデル前での呼び込みなどを徹底し、消費税の正式発表前に商談客を1件でも多く確保したいものです。(岩澤)

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