複合型拠点の集客が好調~アサヒアレックス

先月は「TACT」の取材で新潟県のビルダー数社に伺いました。県内No.1ビルダーのイシカワや、一昨年から桧家住宅グループの子会社となったパパまるハウスは、地元新潟に留まらず他県に広域展開して、今後も店舗の増加とともに棟数・売上を増やしていくものと思われます。

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一方で、エリア拡大以外でビルダーが業績を伸ばしていくには、既存エリアの中でシェアをより高めるか、住宅以外の事業を拡大という手段が考えられます。今回取材に伺った中で、アサヒアレックスは後者の手段での成長戦略を考えています。昨年9月には、複合型集客拠点の「スマイルパーク」を開設しました。新築の宿泊体験モデルとセンチュリー21の不動産仲介店舗、リフォームショールームの「増改築館+1」を集約した、ワンストップ型の集客拠点です。

これまで、同社のリフォーム事業はOB客中心でしたが、幹線道路に面する正面に、大きな看板を掲げた「増改築館+1」を配置したことで一般の新規客が増えたといいます。OB客の小規模リフォームはアフター部門、一般客はリフォーム部門で500~1000万円の大規模リフォームを取る戦略とし、不動産仲介部門との連携で中古購入に伴うリノベ提案も強化して、今期はリフォームで約5億円の売上を見込んでいます。

この他、不動産部門で5億円強、グループ会社のサンリッチジャパンが手掛ける太陽光販売で約10億円を見込んでいます。昨年からはサ高住の「アサヒライフガーデン」の運営も開始しています。住宅事業は今後大きく伸びることは難しいとしても、別の事業を拡大することで、中期経営計画では3年後にグループ売上126億円の目標を掲げています。

「TACT」5月では、新潟のビルダー特集を掲載する予定です。(布施)

この記事の著者

布施 哲朗

2007年8月に住宅産業研究所へ入社。TACT編集部、マーケティング部を経て、2011年12月にTACTデスク、2018年11月にTACT編集長に就任。
同誌では、ビルダーを中心に全国各地の住宅会社へ直接取材を行い、最先端の商品戦略・営業戦略の情報を収集し記事を執筆、他媒体への記事提供も行う。一方で、建売住宅、リフォーム、海外市場など、多分野の調査資料を作成する他、受託調査、講演、セミナーも行っている。

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