ジャーブネット「ビルダー経営塾」卒業生の受注1.8倍

ここ数年の住宅着工戸数の伸びは貸家が牽引し、積水、大和等の大手ハウスメーカーの事業戦略は、戸建よりもアパートに比重を置いている傾向にあります。住宅着工に占める業態別シェアを持家に限って見ると、メーカーが約30%、ビルダーが約35%とビルダー勢力が優勢になっています。

ここで忘れてはならないのが中小工務店の存在です。住宅業界は地場産業であり、住宅を供給する業者数の内訳で見れば工務店の数は圧倒的に多く、工務店の持家着工棟数をすべて足すとハウスメーカーを上回ります。ただし、今後は中小工務店の淘汰は一層進むと見て良いでしょう。

住宅市場が縮小に向かえば、商品開発やマーケティング、ブランディングに長けるメーカーや大手ビルダーによる市場の寡占化が進み、工務店にとっては厳しくなります。経営者が引退するタイミングで休廃業という道を選ぶ工務店も少なくないでしょう。

アキュラホームが運営するVCのジャーブネットでは、工務店の経営力を高めるため、2011年から「永代ビルダー塾」を実施しています。

入塾した工務店は最初に3年後の経営計画を立て、それに基づいて事業計画書を作成し、3年間で様々な研修プログラムを受講します。講師はアキュラホームの宮沢社長の他、経営力の高いジャーブネット会員や、「永代ビルダー塾」を卒業して質の高い経営を続けているビルダーの社長が務めます。
これまでに9期生までがカリキュラムを終え、卒業した60社の受注棟数は3年間で1.8倍となっているそうで、確実に成果を出している研修制度と言えます。

今後の事業戦略を考える上で、こうしたビルダーネットワークやFCのノウハウを得たいというビルダー・工務店は少なくないのではないでしょうか。住宅FC・VCの情報をまとめた資料を、10月に発刊する予定です。FCへの入会を考えているビルダー、競合対策をしたいFC本部にお役立ていただける資料になればと思っております。(布施)

この記事の著者

布施 哲朗

2007年8月に住宅産業研究所へ入社。TACT編集部、マーケティング部を経て、2011年12月にTACTデスク、2018年11月にTACT編集長に就任。
同誌では、ビルダーを中心に全国各地の住宅会社へ直接取材を行い、最先端の商品戦略・営業戦略の情報を収集し記事を執筆、他媒体への記事提供も行う。一方で、建売住宅、リフォーム、海外市場など、多分野の調査資料を作成する他、受託調査、講演、セミナーも行っている。