リスクが常態化する時代
東日本大震災から15年の月日が経った。この15年の間にも自然災害は後を絶たず、2024年には能登半島でも大地震が起こった。台風・豪雨災害も頻発しており、2020年からはコロナ禍にも見舞われた。生きていく上で、何事もない平穏な時というのは、そんなにないものなのかもしれない。それ故に、いつ何時どんなリスクが起こりうるのか、どんな場所でどんな家に住むかということは、命を守る上でも極めて重要である。安心・安全の暮らしを支える住まいを提供する住宅会社の役割は大きい。
戦争も対岸の火事ではない。米国のイラン攻撃はすぐに日本経済にも激震を及ぼした。ホルムズ海峡封鎖により原油価格は急騰。基調的なインフレがやや落ち着いてきそうだという矢先のインフレ懸念である。ガソリン暫定税率が昨年末で廃止となり、ガソリン価格は1月から1リットル当たり25~30円程度低下。1月のガソリン物価指数は前年比で14.6%減、総合指数への寄与度は0.42pt減で、消費者物価上昇率は総合1.5%、生鮮食品を除いて2.0%程度まで落ちてきていた。短期的には物価上昇圧力が高まるはずで、ようやくプラスに浮上した実質賃金に水を差す恐れがある。
好調に上昇してきた日本の株価も、イラン攻撃直後の3月は暴落して始まった。2月まで大きく上昇して来た局面であり、一時的なショックだと見られるが、利益確定売りも含めて大きく下落に動いた。地政学的な要因による原油高はインフレ率を押し上げる一方で、企業収益を押し下げ、消費や投資を弱めて景気後退の可能性が高まる。いわゆるスタグフレーションが起きて、世界経済全体の景気下押しとなる可能性も指摘される。
■実質賃金はプラスに向かっていたが…

有事に強い住宅の必要性
リスクのない平時というのは実際にほとんどない。自然災害や紛争で物価や景気は動きやすく、エネルギー価格や生鮮食品は価格変動率が大きい。あらゆるリスクがなくなることはないのなら、有事に強い住宅を供給しなければならない。建物そのものの強さはもちろん、エネルギーを生み出し、効率よく貯めて使える高い断熱性能を持った住宅が求められる。住宅価格の上昇が続いて購入のハードルが上がっている今、住宅を持つことが生活防衛になるエネルギーを自給自足できる住宅を供給していくべきである。価格が高騰するエネルギーを自ら作って賄え、地震や水害などで被災した時にも暮らし続けられる家。地球環境にやさしく、未来の資産となりうる家に住むことに価値を見出せる社会であって欲しい。
■有事に強い住宅を供給する

