持家月次着工14,000戸台の衝撃


 

持家1月着工の激減、5年で3割減

持家着工と出生数が、揃って衝撃的な数字を示した。1月の持家着工は15,000戸割れ、出生数は75万人台と過去最少を更新した。最近の持家着工は前年同月比二桁減が続いており、15,000戸台は驚きではないとは思っていたが、持家月次着工14,805戸となると衝撃的な数字である。
1月の持家着工は2020年以降、2万戸割れが続き、18年度(19年1月)からは実に3割減である。
ただ今の戸建住宅の受注状況からすれば、この程度まで減少しても不思議ではない数字とも言える。5ヶ月連続二桁減、まだしばらくこのペースでの着工減が続くものと見られる。23年度計の持家着工は22万戸を割るかもしれない。 

■持家1月着工の激減、5年で3割減
持家1月着工の激減、5年で3割減

 

市場縮小を加速させる出生数の減少

そして出生数の減少が将来の持家着工減に拍車を掛ける。2023年速報値の新生児出生数は75万8,631人で前年比5.1%減、8年連続で減少しており、1899年以降で過去最少を更新した。2020年~21年の婚姻数が戦後最少を更新したことも大きく影響しているだろう。
加えて23年の婚姻数の速報値は前年比5.9%減の48万9,281組であり、50万組を割るのは実に90年ぶりのことだという。 

団塊ジュニア世代の出産適齢期が終わったのが、2016年のこと。この時はまだ出生数は100万人を超えていたが、7年後には25万人減少した。年平均減少率は3.6%であり、このままのペースであれば2035年には出生数が50万人を割るという。 

新築住宅市場は、基本的には若年子育て層が中心である。社人研による生産年齢人口の推計では、2020年には7,500万人、30年に7,000万人台、35年には6,700万人台、40年に6,200万人台と、2030年以降は生産年齢人口が急速に減少していく。 

人口増減と住宅着工は必ずしもぴったり同じ傾向を辿るわけではないが、近しい動向ではある。今後減少率が大きいのは0~14歳人口である。この減少率を持家着工に当てはめると、30年度に20万戸、35年度は19万戸を割る。
今の持家着工動向からすると、おそらく子どもの人口減を上回るスピードで持家着工は減っていくと見られる。 

折しも人手不足という難題に直面している時代である。数を追っていくことから、人材、人手のキャパに合った受注を上限としていくことも必要になっているかもしれない。若年人口減少期の持家需要に合わせた事業展開への切り替えが急務である。 (関)

■出生数は75万人台、35年には50万人割れ?
直近1 出生数は75万人台、35年には50万人割れ?

 

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