AI とIoT が変える住宅業界の未来

 2017 年という年ももう終わりが近づき、住宅業界の次の時代へのおぼろげな形が見え始めている。世の中の流れは、次第に第四次産業革命の方向へ動き始めていて、住宅業界にも間違いなくその波は押し寄せてくるだろう。
 2002 年頃にはスマートハウスというものが出始めて、その後実各種証実験プロジェクト等が行われ、東日本大震災を機に、ハウスメーカーは一斉にスマートハウスに力を入れ始めた。
 ビルダーでもHEMS を標準搭載したり、EV 用充電器を設置したりと、次世代へ向けた技術を搭載した住宅が多く手掛けられた。

 そして今、世界中が注目するのが、AI やIoT であり、その文字を見ない日はないだろう。住宅業界においてはIoT 住宅というのが、次世代の一般的な住宅の形になっていく可能性が高い。まだまだ駆け出しのこれからの市場ということで、課題も多く、すんなり普及という訳にはいかないだろう。ただ市場黎明期である故、何処の企業にも可能性はある。

 ミサワホームはIoT を活用したライフサービス「リンクゲイツ」を今年4月に発売。直近では大和ハウスがコネクテッドホームという形で、AI スピーカーの「Google Home」を使ったIoT 住宅を展示場で提案し始め、この新市場においての№1獲得に動き出した。現段階での課題は、IoT 機器の選択肢が少なく、使いたい機器同士がつながらないということもあるし、ユーザーもまだ暮らしがどう変わるのかが想像しにくいということもある。ミサワホームでもIoT についてのリスク検証を行うなど、情報セキュリティの面でも不安はあるだろう。

 導入費用やランニングコストも掛かり、今すぐに取り入れようという新しモノ好きのユーザーには売れるだろうが、やはり大多数のユーザーがまだ追いついておらず、そこまで必要性を感じない。ただ第四次産業革命とも言われるくらいの大きな動きであり、将来的には周辺サービス等との連携も含めて、比較的早くに普及は進んでいくはずだ。

 ビルダーでも独自にIoT 技術を開発して発表しているSOUSEI 等、何処が頭一つ抜けてくるか分からない。先鞭を付けた大和ハウスも、今はGoogle などと連携して開発を進めているが、他にも多くの企業と連携していく方向性だという。タッグを組む企業と如何にシナジーを生んでいくか、住宅新時代の市場争奪戦が始まりそうである。 (関)

 

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