2月受注はプラス幅縮小も集客・敷調など先行指標は上向く

大手メーカー10社の2015年2月受注は全体棟数伸率で前年同月比2%増、5カ月連続増となりました。何とか連続プラス受注を確保したものの、プラス幅は前月比で2ポイント低下し、一昨年比水準では1月92%水準から2月84%水準と8ポイントの大幅な低下となりました。相続絡みでアパート受注は引き続き好調ですが、主力の戸建請負は相変わらず様子見・長期化が目立ち、伸び悩むところが大半です。住宅エコポイントやフラット35金利優遇幅拡大などの新しい支援策の後押しも、受注ベースでは「まだ、ほとんど効果は感じられない」という住宅会社が大半です。

一方、受注の先行指標となる集客は概ね14~15%増となりました。前年2月はボリュームのある首都圏中心に、週末が2週連続の大雪となったためハードルが低いこともありますが、記名・着座・アポ・敷調などの先行指標は来場数以上に伸びるところが目立ちます。このことからも、具体的に住宅計画を検討するお客様、中身の濃いお客様が来場している様子が窺えます。先行指標の集客面では新しい支援策の効果も出始めているようです。

また、最近の明るいニュースとして、足元景況感や消費者心理の上向き、相次ぐ企業の賃上げ発表などがあります。内閣府が毎月実施している景気ウォッチャー調査(街角景気)では、2月の【現状判断指数】(足元の景況感)、【先行き判断指数】(2~3カ月先の景況感)が共に3カ月連続で改善、内閣府の2月消費動向調査では消費者心理を示す【消費者態度指数】が3カ月連続で改善しました。また、トヨタ自動車を始め大手企業のベースアップや年間一時金(ボーナス)の過去最高回答や満額回答などのニュースが連日報道されています。住宅メーカーでも積水ハウス、大和ハウスが2年連続のベアを決定しています。株価上昇も投資家だけでなく、幅広い住宅計画者にとって心理的な後押し材料にはなりそうです。現状、実質賃金の伸び率はマイナスが続いていますが、15年度には原油安による物価の伸び鈍化でプラスに転じると発表するシンクタンクもあります。

住宅業界にとっても久々に後押し材料が豊富な時期といえるでしょう。支援策の徹底訴求と同時に積極的な仕掛けを継続し、本格受注回復の軌道に乗せたいものです。(岩澤)

■街角景気と消費者心理の推移
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資料)内閣府「景気ウォッチャー調査」「消費動向調査」