住宅市場の変調の兆し

2016年度の着工は、7月までの時点で好調に推移しています。全体で5.9%増、持家3.3%増、特に好調なのが貸家で、中高層は13.7%増、低層も9.5%増、そして建売9.7%増と来ています。マンションのみがマイナス6.2%で減少ですが、相変わらず貸家の好調が目立っています。
貸家が好調なのは、相続対策と低金利と言われていますが、一方ではバブルの懸念はないかなどの報道も見られます。着工が上向きなのは、昨年度までの受注が好調で、足が長い分、受注残がたくさんあるため、まだしばらく着工増は続くでしょう。

ただ今後も貸家がずっと上向きに続くことはないはずですから、いつか受注の折り返しが来ることと思われます。今住宅業界ではいくつか変調が見られ始めました。
1つは住宅ローン金利。これはまだ不透明なところですが、過去最低を更新してきたローン金利も、9月は上昇に転じており、底打ちという感じも出ています。
また首都圏マンションの高騰も頭打ち感が出て来ており、販売動向は厳しい状況になって来ています。
中古マンションの価格上昇もそろそろ止まる気配もあります。そして今年、新築と中古に大きな変化が起きる可能性が出てきました。厳しい市場環境の首都圏新築マンションは新規供給を大きく減らしていて、1~7月は前年比22%減少。一方、首都圏中古マンションの成約件数は、7月までで34%増となっています。

2015年の実績は、新築発売40,449戸、中古成約34,776戸でした。今年のペースで行くと、新築は3万5000戸割ってくる可能性もあり、新築対中古の逆転現象が起きるかもしれません。
住宅市場が、大きく変わろうとしている時かもしれません。(関)