防災は街づくりから~被害を最小限に抑え、非常時の不安も抑える

間もなく防災の日を迎え、防災関連の話題も増えてきました。耐震、耐火はもちろん住宅においては最低限の備えといえますが、停電時電気をどうするか、飲料水をどうするかという問題も住宅会社にとって、防災対策の取れた住宅という意味で、考えるべき課題です。
電気に関しては、蓄電池が少しずつ普及してきて、新築のみならずリフォームでも蓄電池の設置が増えてきました。例えば積水化学グループのセキスイファミエスでは、昨年既存住宅向けに600台、旭化成リフォームでも240台を設置しました。
また飲料水では積水化学が住宅向けの飲料水貯留システムを発売しています。地下に備えた貯水槽に、常に新鮮な水と入れ替えながら、一定量を蓄える仕組みです。非常時には足踏み式の空気ポンプでくみ上げることができ、家族4人で3日間ほどの飲料水が賄えます。
被災後はパニックにもなりますし、こういう備えがあることは非常時の不安を抑えることもできます。

東日本大震災では、都内でも被災後の帰宅困難者が都市部にあふれました。都市部での震災が起きたらどういうことになるか、万全の対策は非常に難しいでしょう。
先日、富士山麓で長渕剛が行ったオールナイトコンサートに行って来ましたが、この時も帰宅困難者が話題になりました。会場は交通の便が悪い場所で、自家用車での来場を規制したので、ここにはバスでしか行けません。その陸の孤島に10万人が集まりました。10万人をバスで運ぶとなると、50人乗りでも2000台です。当然、道は渋滞します。そして例えば1分に3台、バスが発車するとすると、1時間で180台、2000台が動くには11時間掛かります。なるほど、帰宅困難になるわけです。混乱を防ぐために規制退場を行いましたが、ちなみに私が会場から出たのはライブ終演から約6時間後、バスに乗れたのは9時間後でした。
人が大量に集まるということは、ほんとに身動きが取れないものだとつくづく感じましたが、震災で街が壊滅したら、本当に恐ろしいことが起こるのだな、改めて思いました。人の移動のことも考えた街づくりなど、防災対策で考えることがたくさんあります。防災を考えた街づくりは、これからの住宅会社の重要な役割の一つでしょう。(関)