経年美化する木が醸し出す「なんかいいな」

先日、「木のいえ一番」の第一回ミーティングに参加させて頂きました。
主催するのは、「一般社団法人 木のいえ一番振興協会」です。時代の流れと共に、木に親しむ文化が薄れ、日本人にとって一般的だった「木のいえ」が減少してしまっていることに警鐘を鳴らし、この文化を復活させることを目的としています。また、木を一番知っている団体として、既にログハウス部会を設けるなど、木を内外装にふんだんに使った本当の「木のいえ」の技術開発やマーケティングを推進し、その成果を会員へ提供していくことを事業としています。今回のミーティングはその広報の場でもあり、全国のビルダー達が集結しました。

会長である二木浩三氏のあいさつの後、プレゼンターとして登壇したのは3名。インテリアデザイナー小泉誠氏とSPEACパートナー所属で近畿大学准教授の宮部浩幸氏、建築家でBESSチーフデザイナーでもある山中祐一郎氏です。

宮部浩之氏は東京R不動産の運営にも携わってらっしゃる方です。プレゼンでは同社のリノベ事例をご紹介頂きました。同氏曰く、空き家含む多くの住宅には長所があり、それを発見することが得意であり職業病でもあるそうです。特に、既に製造されていない建具や窓枠などとの出会いは感動的で、傷があっても使い続けたいと仰います。たしかに、これらの住宅に手を加えると長所が引き立つのか、「なんかいいな」と思わせる住宅に変化しています。そして、「なんかいいな」と思わせる住宅の絵や写真、住宅が醸し出す雰囲気、これらの見せ方は、住まい手の「この家に行ってみたい、住んでみたい」という感性に訴える力を持ち、経年美化してきた住宅だからこそなのでしょう。

住宅は竣工した時が住宅としてのピーク、というイメージが住み手にあるのは間違いありません。修理する際も「壊れていて仕方がないから」とネガティブな考えが先行する方もいらっしゃるでしょう。実際には手入れの仕方で住宅の見栄えはさらに向上しますし、作り手はそのことを住まい手にお伝えしなければなりません。「木のいえ」を提案する1つの方法として、古い住宅の素材にしかない「経年美化」と、それを活かしたリノベを提案することは大いにありではないでしょうか。

一般社団法人 木のいえ一番振興協会URL
http://www.kinoie-1ban.or.jp/

■リノベ事例「時をかける家」外観
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■リノベ事例「時をかける家」内覧
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■リノベ事例「時をかける家」前庭
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