10月受注▲5%、13カ月連続減、重い動き変わらず

 大手住宅メーカー10社の10月受注は全体棟数伸率で前年同月比▲5%、13カ月連続のマイナス受注となりました。部門別に全体傾向をみると、
 ・戸建請負【苦戦】
 ・戸建分譲【比較的堅調】
 ・アパート【減速顕著】
という状況になります。9月迄の重い動き、厳しい受注環境に殆ど変化は見られません。

 「戸建請負」は後押し材料不足で決め手に欠き、長期化・様子見が常態化しています。特に、急ぐ理由のない建替えで苦戦するところが目立ちます。「戸建分譲」は若年層一次取得者中心のため低金利を背景に比較的堅調です。但し、当然ながら在庫状況や優良物件の多寡により受注格差がみられます。「アパート」は前年までのハードルが高くまだ堅調以上といえますが、空室問題や過剰融資の報道に加え、アパート融資の引き締めなどが下押し材料となり、地方中心に慎重なオーナーが増えるなど勢い減速が顕著です。

 但し、厳しい受注が続く戸建請負も全社がマイナスというわけではありません。
 例えば、積水化学は今年4月に投入した2,000万円クラスの廉価版商品「グランツーユーV」が好調な受注を続けており、地域限定ながら4-9月の半年間で600棟受注し、戸建請負のプラス受注に寄与しています。10月28日からは全国で本格販売を開始しており、さらにプラスに寄与しそうです。
 このところ住宅メーカーでは、2,000~2,500万円クラスの廉価版商品を投入するところが目立ちます。特に厳しい市場環境下では、ボリュームゾーンである中級価格帯の取り込みも重要なポイントになるということです。

 一方、受注の先行指標となる10月集客は、2週連続の週末台風の影響が大きく、大手10社全体で概ね前年同月比▲10%となりました。但し、休日数(土日祝)が前年よりも1日少ないため休日当たりでは実質前年並みということになります。悪天候のなか、わざわざ来場したユーザーは中身が濃いと考えられ、着座、アポ、敷調などの先行指標も悪くないようです。先行きの見通しは決して楽観できませんが、住宅計画を真剣に考える中身の濃い住宅計画者が確実に動いています。ランクアップやクロージングイベントへの誘導やフォローを徹底し、少しでも契約歩留まりを高めたいものです。(岩澤)