防災住宅

阪神淡路大震災から20年が経ちました。大都市を直撃した未曾有の災害ということで、様々な教訓を残した事件と言えます。その後、防災意識の高まりとともに、新たな防災対策も施されてきましたが、東日本大震災や集中豪雨による土石流などもあり、世界的に見ても日本は災害リスクの高い国であるという認識が改めて求められています。

住宅会社においても、「防災住宅仕様」として各種の提案を行ってきました。
①耐震・制震・免震仕様の開発(躯体構造等の工夫)
②家具転倒等による二次被害の低減(収納計画等の工夫)
③被災時の生活手段の確保(エネルギー自給自足、飲料水や食料等の備蓄等)

防災住宅としては、大きく上記の3点がポイントとなり、商品仕様面では躯体構造による耐震性や、独自の制震アイテム等によるアピールが主流となっています。各社、様々な独自の工夫により、自社商品は地震に強いことを訴えており、そのこと自体は評価できます。ただし、お客様にとって、分かりやすいアピールと言えるかどうかは別問題で、「どの住宅会社も地震にはある程度強そうだな」というような、漠然たる安心感にとどまっている感があります。お客様の防災住宅への意識の高まりの中、もう少し踏み込んだ、具体的にメリットをイメージできるような分かりやすいアピールが欲しいところです。

例えば、積水化学工業が昨年12月に発売した「戸建住宅向け 飲料水貯留システム」は、住宅床下の水道配管に直結する貯留槽を設けるもの。日常の給水使用によって常に新鮮な水道水と入れ替わるメンテナンスフリーな点が特徴で、非常時は台所等の蛇口から手動ポンプなどで簡単に水を取り出すことができるようです。積水化学工業では、同システムをはじめとした「防災・安心パッケージシリーズ」を順次開発し、2020年度に売上高15億円を目指すとしており、水道管などで実績のある化学部門を活用したユニークな取り組みと言えます。(脇田)