大和ハウスの工場見学会

積水ハウスやセキスイハイムといった大手プレハブメーカーが、顧客ランクアップ策のひとつとして工場見学会を実施しているのは有名ですが、最近は大和ハウス工業も注力し始めており、あちこちで工場見学会の実施の声を聞くことが増えました。

工場見学会というと、工場の生産ラインを生で見るイメージが強いかもしれませんが、実際は工場に併設された見学施設で、各種体験体感を行うのが一般的です。積水ハウスで言うところの「夢工場」やセキスイハイムでは「ハイムミュージアム」と名付けられた施設がそれです。

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そんな中、先日大和ハウスが三重県菰野町の三重工場内に、新たに工場見学施設「トライエ中部」を開設し、工場ラインの見学と共に顧客ランクアップを行うとの発表がありました。

現在大和ハウスは全国10か所(宮城県大崎市、新潟県上越市、栃木県真岡市、茨城県龍ヶ崎市、静岡県袋井市、三重県菰野町、奈良県奈良市、大阪府堺市、岡山県赤磐市、福岡県鞍手町)で工場を展開しています。

戸建向けの体感施設は、飯田橋の東京本社内及び奈良工場で既に開設済みですが、中部エリアにはそのような施設が無く、今回のオープンを機に、中日本エリアで年間100億円の受注増(前期比+12.5%)を目標として、積極活用を行うとのことです。

地震体験や、制震パネル比較、外張り断熱体験などの各種装置も備わっていますが、お客様のニーズ及びインパクトが大きいのは工場ラインと聞きます。工場の協力のもと、一部土日にはラインを動かすスケジュールも組んでおり、中部一円からのバス見学会や、近隣拠点からは戸別案内も計画されています。

一日最大100組の受け入れが可能とのことですが、地元三重を始め、中日本エリアには大和ハウスが高シェアを獲得している県も少なくなく、継続的に活用が進めば、更なるシェアアップにも期待が掛かるところです。(清水)

この記事の著者

清水 直人

住友林業(株)での8年間の営業現場経験の後、2001年3月に住宅産業研究所へ入社。現場営業マンや各地のメーカー・ビルダーへの直接取材を行い、時代にあった住宅販売戦術を分析。それらの分析情報をもとに研修・講演業務を実施している。
一方で月刊TACTなどへの執筆活動も実施。最近はアパート市場の販売分析にも注力し、専業会社他でも研修を行っている。

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