6月受注3%増、一昨年比82%水準に低下/先行指標の集客は回復の兆し

大手メーカー10社の2015年6月受注はアパートを含む全体棟数伸率で前年同月比3%増、9カ月連続増となりました。一応、連続プラス受注を確保しましたが、前年6月は▲20%とハードルが低く、5月に続きプラス幅は想定を下回る結果となりました。また、前月比では2カ月連続でプラス幅が縮小し、一昨年比では5月の89%水準から6月は82%水準と7ポイントの低下となりました。主力の戸建請負は相変わらず長期化・様子見が目立ち、回復感に乏しい状況が続いています。

一方、先行指標の集客は前年並みとなり、前月比で5ポイント程度の低下となりました。但し、休日数(土日)が前年よりも1日少ないため、休日1日当たりでは実質1割程度の増加となります。着座、アポ取得、敷地調査、プラン依頼などの先行指標も悪くなく、具体客が多く比較的中身は濃いようです。GWを含め4-5月は住宅計画者の動き鈍化が目立ちましたが、6月集客には回復の兆しも感じられます。

間もなく集客のヤマ場となる“お盆”を迎えます。主要各社に夏のキャンペーンやフェアなど販促仕掛けについて聞いたところ、今年は【長期開催】【複数企画】【コラボ企画】という傾向がみられます。長期開催や複数企画は昨年までも多く見られましたが、特に今年は他業界やキャラクターとのコラボ企画が目立つのが特徴です。厳しい市場環境の中で、何とか住宅計画者の関心や購買意欲を盛り上げたいという各社の狙いが背景にあります。
9月にも5連休のシルバーウィーク(9月19日(土)~23日(水))が控えているため、今年はシルバーウィークの集客に重点を置くというところもあるようですが、まずは夏の集客に注力し、新規名簿や商談客の絶対数確保に努めたいものです。(岩澤)
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