京都デザイン

今年発売の新商品において、デザイン提案で注目したいのは「京都デザイン」です。いわゆる和風デザインですが、最近の主流である和モダン的な軽いテイストではなく、伝統的で重厚なイメージが目を引きます。背景としては、日本ブームによる外国人観光客の増加により、日本的なるものが見直される動きがあると推測されます。中でも、京都は日本ブランドのコア・バリューであり、住宅デザインとしても、改めて京和風デザインに取り組んでみるというトレンドと見られます。
三井ホームは「京町屋プロジェクト」として、京都市内で建売分譲を手掛けています。特徴としては、京都市による「平成の京町屋」認定を取得した点にあり、京都認定というお墨付きが重要です。主な認定基準としては、

・空間構成(通風経路、庭の設置等)
・環境配慮(長期優良住宅認定)
・木の文化(地元木材を使用)
・形態意匠(軒の出900mm以上の勾配屋根)
・維持保全(維持保全計画書を作成)

などがあり、補助金も支給されます。具体的には、4棟ある物件の間取りは異なりますが、軒のラインや建物の高さ、格子等を統一して街並みを形成することを狙っています。また、出格子や一文字軒瓦等、伝統的な意匠も積極的に取り入れており、洋風イメージの強い三井ホームの和風デザインという点も興味深いところです。
一方、大和ハウス工業の「セジュールウィット京和風」という新商品は、2階建アパートの京都デザイン仕様です。アパートの建築地によっては、和風デザインとすべき街並みというケースも考えられ、また、デザイン差別化の一環としても面白い取組みだと評価できます。更に、伝統的建造物群保存地区などを想定した、在来工法の商品も合わせて発売しており、こちらは漆喰の塗り壁や土壁、三州瓦屋根など、自然素材を採用した更なる本格和風デザインです。(脇田)

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