高天井体感イベントへの誘致が増加

2015年度も残り5か月を切りましたが、昨年度に消費増税の駆け込み反動減で苦しんだ持家着工が中々戻ってきません。新設住宅着工で14上と15上を比較すると、昨年度反動減の影響を感じなかった貸家は10.8%増と好調を維持している一方で、持家は3.5%増と本格回復には至らないといった状況です。

広告についてもアパートなど土地活用系がますます増えている…といった状況感ですが、そうした中で持家系の広告で目立つようになってきたのが、高天井という切り口です。例えば大和ハウスでは、ジーヴォΣの特徴でもある地震への強さと2.72mの天井高を、大判の広告で「高さと強さの両立」と積極的にアピールしています。ミサワホームも10月に、天井高約3mのリビングが特長の新商品「スマートスタイルH」を発売すると共に、「いい家は、天井が高い。」など高天井訴求の広告を出稿しアピールを強めています。

一方広告では高さを直接体験できるイベントも積極的に告知されています。大和ハウスでは「高さはゆとり、体感見学会」(佐賀)として、分譲地や街なかモデルにおける見学会を開催。ミサワホーム中国は、「天井高UP!体感フェア」と題して、こちらも県内6会場で高天井モデルを公開しています。両者に共通するのは体感というキーワードで、直接見ることで広さを実感できる高天井は、「ただ広いです」と訴えるより、実際に見てもらう方が差別化に繋がります。このところメーカーのイベントは工場や施設見学など他社が真似をしにくい体感系が増えており、広告でも体感系イベントへの呼び込みは増えてきそうです。(平野)

hirano-y1510.png

by .