デグチホームズの不動産仲介・リフォーム店

「TACT」3月号で書きましたが、先月は静岡のデグチホームズに取材に伺いました。
デグチホームズでは、昨年11月に不動産仲介店とリフォームショールームを兼ねた新店舗「住まいランド館」を開設しました。1000件以上の不動産情報を集約し、建売住宅や土地を探す一次取得層をターゲットとした店舗です。

この店舗を開設した目的の一つは、自社で手掛ける建売分譲住宅の販売ですが、この他に二つの狙いがあります。
一つは中古買取再販住宅の販売です。デグチホームズでは年間約50棟の中古買取再販を行っています。平均価格は1500万円で、周辺の新築建売分譲よりも3割ぐらい安い価格帯です。新築を検討していて予算が届かない客層に対し、設備や内装を一新して新築よりも割安な再販住宅を勧めます。

もう一つは、中古仲介に伴うリフォームの獲得です。仲介で中古住宅を検討する客に対し、その物件を内覧する前に、必ず併設するリフォームショールームを案内します。ショールームでは最初に築古の中古住宅をイメージして古い建具・設備で設えた部屋を見せ、その後に新しい設備でリニューアルしたモデルルームを見せるようにしています。同店舗の仲介による中古住宅購入客の約3割から、何らかのリフォームを受注しています。

今後、中古住宅の流通が促進されれば、新築と並行して中古住宅+リノベを比較検討する客層も増えていくと思われます。不動産仲介店舗はそのような客層を掴むための新たな集客拠点として機能するのではないでしょうか。

「TACTリフォーム」2016年春号(4月発刊)では、リフォームを事業として確立しているビルダーの様々な事例を掲載しますので、ご期待ください。(布施)

この記事の著者

布施 哲朗

2007年8月に住宅産業研究所へ入社。TACT編集部、マーケティング部を経て、2011年12月にTACTデスク、2018年11月にTACT編集長に就任。
同誌では、ビルダーを中心に全国各地の住宅会社へ直接取材を行い、最先端の商品戦略・営業戦略の情報を収集し記事を執筆、他媒体への記事提供も行う。一方で、建売住宅、リフォーム、海外市場など、多分野の調査資料を作成する他、受託調査、講演、セミナーも行っている。

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