住宅メーカー多層階戦略~錦糸町展示場

東京都墨田区錦糸町に多層階住宅に特化した住宅展示場ができました。出展メーカーは10社で、そのうち現在完成している建物は3棟のみです。全て揃ったグランドオープンはGW頃と思われますが、7社は建築中の状態を見る事ができる、ある意味貴重な期間と言えます。出展する各社の戦略をまとめてみます。

■パナホーム 7階建
多層階住宅において最も先行するパナホームは、日本初の7階建モデルハウスを出展します。現状ビューノは9階建まで対応可能で、主に容積率の高い地域で効果を発揮しますが、墨田区はまさに容積率400%、500%の地域が多く、パナホームが最も得意とするエリアと言えます。

■旭化成ホームズ 6階建
新構法ヘーベルビルズシステムを始めて採用したモデルハウスです。詳しくは前回のブログでも取り上げましたが、へーベルビルズシステムは集合住宅部隊において販売されます。同社は最も戸建担当の併売体制が浸透している企業と言え、戸建部隊でも5階建併用商品を扱っています。

■積水ハウス 4階建
パナホーム、旭化成ホームズ、大和ハウスが5階以上の構法を販売していますが積水ハウスではいまだに動きがなく、錦糸町でも4階建で出展しています。5階建以上になるとRC造がメインとなります。このモデルは賃貸併用住宅ではなく二世帯住宅で、外観の邸宅感はさすが積水ハウスと言えます。

■大和ハウス工業 3階建
大和ハウスは5階建まで対応のskyeがありますが、錦糸町では軽量鉄骨3階建xevo03で出展します。最近では戸建部隊でも積極的に賃貸併用住宅、戸建貸家または8戸程度の小規模アパ―トを狙う動きが出てきました。同社のモデルハウスからの賃貸住宅受注はまだまだ余地がありそうです。

■住友林業 4階建
住友林業はビッグフレーム構法の4階建です。以前から注力している東京都では念願の持家実績№1を獲得していますが、まだまだ同社のシェアアップ余地はあると見て多層階に参入しました。吾妻橋には4階建街角モデルも出展しており、戸建ではこちらとの相乗効果が期待され、加えて賃貸、賃貸併用のフォレストメゾン受注を狙います。

■ミサワホーム 5階建
ミサワホームは重量鉄骨5階建で、トヨタホームの躯体をベースとしています。もちろん蔵も採用できます。賃貸併用住宅を目下強化中の1社です。

■住友不動産 5階建
住友不動産はRC造+2×4の5階建で出展します。全国的に2×4から木軸にシフト中の同社ですが、東京都では防火や斜線制限の関係上2×4が大半を占めています。

■日本ハウスホールディングス 3階建
同社は昨年新たにUrbanアセットマネジメント事業部を立ち上げ、本格的に資産活用提案をスタートしました。賃貸併用住宅は新宿、練馬に続き錦糸町で3モデル目となります。工業化住宅特有の外観が多い中、白系統で揃えた外観が特徴です。

■レスコハウス 3階建
桧家住宅の傘下に入ったPC工法のレスコハウスは、賃貸併用住宅ニュートリノを出展します。今回唯一のコンクリート造で、その強みを上手く活かせるか期待されます。

■広島建設 3階建
千葉を中心に展開する広島建設は、最近は総展への出店が目立ってきました。墨田区は、出展エリアの最西端に位置しており、木造耐火商品で狭小地攻略を進めます。

どの会社も戸建以外に賃貸、賃貸併用、店舗併用住宅を狙いますが、これらの市場は新たな技術を開発して新商品を出したからといい、すぐに実績が伸びる訳ではないのが難しいところです。営業マンの知識・能力を如何に上げられるかがポイントで、また借り上げシステムなども重要視されます。そういった意味では、賃貸併用を売り慣れている旭化成、積水、パナ、あたりが強く、目下強化中は大和、住林、ミサワ、住不、新規参入の日本ハウス、レスコ、セナリオといったところでしょうか。いずれにしても今後のグランドオープンが楽しみです。(高津)

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