変化する入居者への対応力

各住宅会社が好調に業績を伸ばしている賃貸住宅事業、今回はある賃貸仲介業者と話をする中で出てきた入居者対応の難しさについてお話します。
その賃貸業者の最大の悩みは、集客でも客付けでもなく、物件の管理が一番難しいと、私が考えていなかった悩みでした。この業者のメインは賃貸仲介業ですが、それと同時に100戸程の賃貸住宅の物件管理もしてきました。事務員を含めて5人で経営をしていて、100戸前後の物件数なら、今までは仲介業の傍ら、5人で十分管理できていたようです。最近はそれが難しい状態になるまで、入居者の要求が変わってきていると言います。
以前までの入居者なら、家賃の安い物件は少々の不備は仕方ないと思い、生活に支障が無ければ何も言ってこない事が多く、もし故障などで対応しないといけない場合でも、少し待ってくれと言うと、待ってくれる事が殆どだったようです。しかし、近年の入居者は築古物件でも新築並みの要求をしてくる事は当たり前で、故障があれば夜、祝日、関係なく今すぐ来い、今日中に対応しろ、もし対応が遅れようものなら家賃を減額しろとすぐに大きなクレームに発展し、その対応に手が取られるといった事が増えてきており、現在は全物件の管理を他の不動産業者に移管する事も、視野に入れているといった状態まで賃貸管理が難しくなっているようです。
この入居者の対応については、大手の管理会社も同様に悩まされているようです。ある管理会社では、以前までは管理会社の営業所ごとで社員がクレームの電話対応を直接行っていましたが、入電数が多く通常業務に支障をきたしてきた事から、入電時の振り分けを外部に委託したり、クレームを対応する為の専門部署を設置し、対応力を強化していると聞きます。

現在は管理会社の対応の悪さ等が、すぐにSNS等で拡散し、簡単に好まれない物件になってしまう事も容易に考えられます。これからの賃貸住宅経営は、建物の性能や、設備、間取りももちろん重要ですが、変化する入居者に対応できる管理会社の体制や、対応力も重要になってきていると言えます。(三大寺)